未経験者が狙われる?ブラックSESの実態と見極めポイントブラックSES企業の特徴を詳しく解説

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ブラックなSES企業に長く勤めてしまうと、スキルアップが難しく、キャリア形成にも悪影響を及ぼします。自分がブラックSES企業で働いているのかを判断するために、以下の特徴を詳しく確認してみましょう。

評価基準が不明確

ブラックSES企業では、エンジニアの評価基準が曖昧なことが多く、以下のような問題が発生します。

  • 昇進・昇給の基準が不明確
    上司や人事担当者から「頑張り次第で評価する」と言われるものの、具体的な数値基準や目標が示されず、評価が感覚的に決められていることがある。
  • 営業成績で評価されることがある
    エンジニアとしてのスキルや成果よりも、どれだけ「単価の高い現場」に配属されたかで評価が決まる場合があり、技術者としての成長よりも会社の利益を優先される。
  • 案件が変わるたびに評価がリセットされる
    SES企業はプロジェクトごとに客先へ派遣されるため、評価基準が一貫しておらず、案件ごとに新しい上司の評価を受ける形になる。そのため、どれだけ前の案件で活躍しても、次の案件でゼロからのスタートとなることがある。

未経験者の割合が異常に高い

ブラックSES企業では、経験者をあまり採用せず、未経験者ばかりを大量に雇う傾向があります。

  • 教育やサポートが不十分なまま現場に送り込まれる
    入社してすぐに、技術研修を受けることなく現場に配属されるケースが多い。配属先ではOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)と称して、現場での実務を通じて学ぶことを求められるが、実際にはフォローがほとんどない場合が多い。
  • 「簡単な作業」ばかりを任され、成長できない
    未経験者が多いため、プロジェクトの技術的なハードルを低く設定せざるを得ない。その結果、単純なテスト作業やデータ入力などの業務しか任されず、エンジニアとしてのスキルが全く伸びない。
  • 先輩エンジニアの技術力も低い
    現場の先輩も未経験からスタートした人が多く、スキルレベルが全体的に低いため、適切な指導を受けられない。その結果、スキルアップする環境が整っていないまま時間だけが過ぎてしまう。

研修や教育制度が不十分

SES企業でも、ホワイトな企業は研修や教育制度が充実しており、エンジニアとしての成長を支援してくれます。しかし、ブラックSES企業では教育制度が形骸化しており、以下のような問題があります。

  • 研修が座学だけで実践的でない
    簡単なビジネスマナーや、プログラミングの基礎知識を座学で学ぶだけで、実際の開発業務には全く役立たない内容の研修が行われている。
  • カリキュラムが古く、実践に即していない
    例えば、現代のWeb開発では主流ではない技術(Javaの古いバージョン、Perlなど)を学ばされ、実際の開発現場では使えないスキルしか身につかない。
  • 学習環境や支援制度がない
    資格取得支援制度がない、またはあっても受験料を会社が負担してくれない。技術書の購入補助や、オンライン学習のサブスクリプション提供などもなく、個人の努力に完全に依存している。
  • 「現場で学べ」というスタンス
    研修がほぼ存在せず、「配属先で勝手に学んでください」という企業も多い。実際の現場では業務に追われるため、学習する時間が取れず、スキルアップが難しいです。

労働条件が曖昧

ブラックSES企業では、労働条件が不透明なケースが多く、トラブルの原因となります。

  • 契約内容が不明確で、雇用形態が曖昧
    「正社員採用」と言われて入社したものの、実際には契約社員のような扱いを受け、契約が切れると仕事がなくなるケースがあります。
  • 給料の仕組みが不透明
    基本給が低く、手当や残業代でかろうじて生活できる給与体系になっていることが多い。また、給与の支払いが「クライアントからの入金が確認できたら支払う」といった不安定なケースもあります。
  • 「待機期間」の給与が支払われない
    SES企業は案件が決まるまでの間、エンジニアが「待機」することがありますが、ブラック企業ではこの待機期間中の給与を支払わないことがあります。結果として、案件が見つからないと無給状態になり、生活が困難になります。
  • 残業代が出ない・サービス残業が常態化
    みなし残業が設定されていることが多く、実際の労働時間に関係なく、固定の残業代しか支払われない。さらに、クライアント先の業務時間外に勉強会や会議が強制されることもあります。
  • 退職の自由が制限される
    退職を申し出ると「契約期間が残っている」「次の案件が決まるまで辞められない」といった理由で引き止められる。また、退職しようとすると懲戒解雇をちらつかせる企業もあります。

まとめ

ブラックSES企業の特徴を理解し、自分が当てはまるかどうかを見極めることが大切です。もし以下の項目に複数当てはまる場合は、転職を検討するべきかもしれません。

✅ 昇進・昇給の基準が不透明
✅ 未経験者ばかりで、教育が行き届いていない
✅ スキルアップの環境が整っていない
✅ 労働条件が曖昧で、契約内容が不明確
✅ 給与が低く、残業代が支払われない

ブラックSES企業に長く留まると、エンジニアとしての市場価値が下がり、キャリアの選択肢が狭まってしまいます。転職を考える際は、労働環境が整った企業をしっかりリサーチし、計画的に行動しましょう。退職を考えている方は以下の記事が大変おすすめです。

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